公開日 2026年9月8日 / 最終更新 2026年9月8日
同じ岐阜県内でも、郡上市と下呂市では「別荘・セカンドハウス」の性格が異なります。郡上市はひるがの高原を中心に区画分譲された「別荘地」が広がるのに対し、下呂市は日本三名泉のひとつ下呂温泉を核にした「温泉地のセカンドハウス」需要が中心です。空き家率のような公的統計は別荘地には存在しないため、このコラムは実際の分譲地・相談事例をもとに、それぞれの実情と手放す際の注意点を解説します。
郡上市高鷲町のひるがの高原は、1964年(昭和39年)にスキー場が開業したことをきっかけに観光地として発展しました。地元のホテル経営者への取材では「スキー場ができたことで宿泊施設と店が増え、何もなかった村の観光業が活気づいた」と語られており、1969年冬には世界プロスキー選手権大会も開催されています。その後、テーマパークやキャンプ場とあわせて別荘地の整備が進みました。
現在も「ニューパークひるが野」「ニューパーク白峰」「サンシャインロイヤルガーデン」「明野高原」など、複数の分譲別荘地が管理・販売されています。たとえば明野高原(標高約900m)では、200坪の別荘用地が400万円(坪単価換算で約2万円)で紹介されている例があります。これはあくまで個別物件の一例であり、区画の立地・造成状況によって価格は大きく変わります。
分譲別荘地の多くは、道路の除雪・共用設備の維持などのために管理組合や管理会社が管理費を設定しており、土地を所有している間は原則として支払いが続きます。通常の空き家(固定資産税・都市計画税のみ)とは異なる負担です。
| 項目 | 内容(郡上市ひるがの高原のある別荘地の相談事例) |
|---|---|
| 管理費(土地のみ所有) | 年間25,920円 |
| 管理費(建物を建築後) | 年間77,760円 |
| 建築時の負担金 | 80万円 |
| 保証金 | 30万円 |
| 売却の実態 | 管理担当者の話として「土地だけでは取引がない」。売却活動に約1年を要した実績あり |
※上記は不動産買取業者に寄せられた郡上市の別荘地に関する個別の相談事例であり、すべての別荘地に共通する金額ではありません。管理費・負担金の仕組みは別荘地ごとに異なるため、契約内容(管理規約)を必ず確認してください。
下呂温泉は、江戸時代の儒学者・林羅山の詩文集に「摂津之有馬、下野之草津、飛騨之湯島(下呂)是三処也」と記されたことに由来する「日本三名泉」のひとつです(兵庫県・有馬温泉、群馬県・草津温泉と並ぶ)。下呂市自体は2004年(平成16年)3月1日に下呂町・萩原町・金山町・小坂町・馬瀬村の5町村が合併して誕生しました。
今回調べた範囲では、下呂市にひるがの高原のような大規模な分譲別荘地は確認できませんでした。その代わり、下呂温泉という知名度を背景に、温泉付きの中古住宅やログハウスをセカンドハウスとして探す需要が不動産ポータルサイト(SUUMO・アットホームなど)や「家いちば」のような個人間売買掲示板に見られます。
下呂市は「下呂市空き家等紹介制度」という空き家バンクを運営しており(0576-23-3777、2016年10月開始)、セカンドハウスとして使われていた物件の紹介にも活用できます。詳しくは飛騨・東濃の空き家事情でも制度の詳細を紹介しています。
出典:中日新聞Web「<わがまちの記憶>(6) ひるがの高原スキー場」/Wikipedia「下呂市」(合併年月日・下呂温泉の位置づけ)/株式会社リライト「郡上市の別荘地を手放したい」相談事例/山明不動産(郡上市明野高原・ひるがの高原の別荘用地の掲載例)/国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産取引価格情報(本サイトの実成約データ集計)(2026年9月時点。個別の相談事例・掲載価格は時期や物件により変動します)
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